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視床下部神経細胞で生産される各種のペプチドが下垂体前葉機能の調節に関与している、この関与の仕方にはいくつか考えられるが,ペプチドにより,それぞれ異なるようで,それに関するわれわれの現在の知識はきわめて不充分である、
それらペプチドのうち,最も広く研究されているのは,直接前葉機能調節に関与するホルモンとしてのペプチドである.視床下部内の神経細胞で合成されたこれらのペプチドは,軸索内を視床下部漏斗部を含んで灰白隆起正中部にある正中隆起に到達する。正中隆起腹側面には,下垂体前葉の機能血管である下垂体門脈第一次毛細血管が分布し,ループ状に神経組織内に侵入している。ペプチドを含んだ軸索末端はここで毛細血管周囲腔に面して,あるいは近接して終り,ホルモンとしてのペプチドを放出すると考えられている。この軸索末端でのペプチド放出の機構もよくわかってはいないが,これら軸索終末の近傍にある他の軸索に含まれたドーパミン,アセチルコリン,GABA,あるいはプロスタグランディンなどいわゆる神経伝達物質によって,放出が調節されるのであろう。このような調節機構に,ある種のペプチドの関与も予想されている。
Abstract
Anatomical localization of immunoreactive (ir) peptides in the tuberoinfundibular hypothalamus is described with a special reference to their hypophysiotropic functions.
Several peptides act as neurohormones to regulate the secretion of adenohypophysial hormones, while others serve not only as neurohormones but also as neurotransmitters or neuromodulators. Some others may function only as neurotransmitters or neuromodulators. The topography of the peptides thus seems to correspond with their functional roles.
The hormonal peptides involved in hypophysiotropic function are released into the portal vessels.
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