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中枢神経系内部,末梢交感神経節内部,副腎髄質内や消化管内部にはアミン合成に必要な酵素を有しフェニールアラニンを材料としドーパミン,ノルアドレナリンおよびアドレナリンなどのカテコラミンを合成したり,トリプトファンを材料としセロトニン(5-HT)を合成したりする細胞が存在する。それらの細胞のうち多くのものは突起を有するが,消化管壁や結合組織内に存在するものは突起を有しない。これらアミン合成,貯溜,放出を行なう細胞のうち中枢神経系内に存在するものや交感神経節内に存在するものの大部分と副腎髄質内に存在するわずかのものはニューロンであり,交感神経節内に存在するSIF(small intensively fluorescent)細胞,副腎髄質内のノルアドレナリンおよびアドレナリン分泌細胞,消化管壁に存在する腸クロム親性細胞などはパラニューロンのカテゴリーに入るものと考えられている20)。このようにアミン合成,貯溜,分泌を行なうニューロン,パラニューロンを形態学的に眺めると,細胞質内に分泌顆粒を持つことや,粗面小胞体やゴルジ装置など細胞内小器官がよく発達している点など共通性が多い。しかし,細胞突起の有無や突起の長短あるいは合成されたアミンが血管内部にホルモンとして分泌されるものや神経伝達物質としてシナプス間隙や細胞間隙に放出されるなど個個については相違点も多く認められる。
The location of amine neuronal perikarya, their terminal distribution and their projecting pathway were surveyed by fluorescence histochemical observations. Amine neurons in the central nervous system are composed of dopamine, noradrenaline, adrenaline and serotonin neurons and their perikarya locate mainly in the brain stem from the medulla oblongata to the caudal part of the diencephalon. They form each projecting system and their terminals distribute in broad areas of the brain such as in the hypothalamus, basal ganglion, limbic system and even in the cerebral cortex.
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