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Kuru病の移植実験に続いてGibbsら9)が1968年に発表したCreutzfeldt-Jakob病(以下C-J病と略す)の移植伝達の結果は,それまでのC-J病の病因への手懸りをslow virus infectionの方向へと傾斜させた。追試が各国で試みられ,その成果は逐次報告されつつあるが,その間,生田11)は自験例をもとにC-J病がウイルス疾患群と同列で論じられることに疑義を持ち,transmissible spongiform encephalopathy(TSE)として従来のslow virus infectionから分けることを試みつつある。virusか否かは別としてもtransmissionということが事実であるならば,疫学的調在の必要性もそこに生じてくることとなる。ちなみに厚生省スローウイルス研究班によって最近始められたC-J病の疫学調査から近くなんらかの結果が明らかにされると思われるが,今日までに報告されたわが国のC-J病に関する限り,人から人へと伝達されたという記載はみられない。このことは報告例のいずれもが孤発性で,類似性を持つ例がその身辺にみられないことを示唆している。Bugeら3)は最近自験例を含む家族性C-J病の14家系を報告しているのだが,ここでも剖検が2例以上含まれているものは数家系にすぎず,血縁関係による伝達をうんぬんするにはあまりに例数が少なすぎる。
The authors reported 49 year old man who suffered from progressive neuropsychiatric disorder and had a definitive diagnosis of Creutzfeldt-Jakob disease by necropsy. In addition to this case, it was mentioned about his cousin who was clinicopathologically reported as subacute spongiform encephalopathy. Out of them, no similar trouble was appreciated in members of their family.
Symptom of the patient began with transient visual impairment. Then, he felt anmestic and became apathetic and inactive.
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