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特集 失語症研究カンファレンス
失語症研究会の生い立ち
History of Japan Aphasia Study Group
神山 五郎
1
Goro Kamiyama
1
1大阪教育大学
1Osaka University of Education
pp.155-156
発行日 1971年6月30日
Published Date 1971/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904699
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失語症という症状とそこから1次的・2次的に発生する問題がある。言語という人間関係を調整する微妙な道具にまつわる故障なだけに,人の注目をひき易い。事実,この百年間,特にBrocaやJackson以後,失語症に関する発表が多くなつている。また,最近では学際(interdisciplinary)領域の問題としても関心を持たれている。つまり,失語症問題解決のためには多くの専門家の協力が必要であるという見方がでてきている。医学のみならず,言語学・言語病理学・心理学・教育学・福祉学・情報工学などの関与が研究効率を高める"筈"であるとする。この"筈"—すなわち仮説—に基礎をおいて失語症研究会は生まれた。
昭和44年8月23日(土),8月24日(日)の2日間第Ⅰ回失語症研究会(韮山カンファレンス)を伊豆ホテルに開催し,表1の方々の御参加を得た。内容は本誌に示す通りである。昼間,発表および討論はくつろぎつつも真剣に行なわれた。夜間,各部室ごとに自然発生したグループにより"学際"的話しあいが行なわれ,思わぬ効果も上つた模様である。閉会にあたり,第Ⅱ回韮山カンファレンスの企画とその実施とを第Ⅰ回通りの3名の世話人(相沢・神山・長谷川)に任すという決定を見た。
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