Japanese
English
特集 睡眠と意識障害
日本猿の睡眠における脳波と心拍数について
EEG and Heart Rate in Sleep of Macaca Fuscata
奥平 進之
1
,
古閑 永之助
2
,
鳥居 鎮夫
3
,
朝比奈 一男
3
Nobuyuki Okudaira
1
,
Einosuke Koga
2
,
Shizuo Torii
3
,
Kazuo Asahina
3
1関東逓信病院内科
2東邦大学医学部衛生学教室
3東邦大学医学部第1生理学教室
1Dept. of Internal Med., Kantoh Teishin Hosp.
2Dept. of Hygiene, Toho Univ. Med. School
31st Dept. of Physiology, Toho Univ. Med. School
pp.667-676
発行日 1971年4月30日
Published Date 1971/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904668
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Ⅰ.まえがき
最近,サルの睡眠についていくつかの報告がなされている。Weitzmann13)14)は,Macaca mulatta monkeyの睡眠中の皮質脳波と眼球運動を初めて記録し,REM期を含めた各睡眠時期の脳波パタン,睡眠サイクル,睡眠間隔に関する報告を行なつた。Jurkoら5)は,Rhesus,Stumptail and Cynomolgus monkeyの覚醒時脳波の種差を研究した。Manciaら8)は,深部電極を用いて,睡眠—覚醒サイクルと,脳幹の関係を報告した。Kripkeら6)は,Rhesus monkeyを用い,睡眠を覚醒,REM期,Non REM期の3期に分け,REM期の間隔,睡眠サイクルを記載している。Reiteら10)は,Rhesus monkeyでREM期の皮質温度に関する研究を発表している。Fuchsら2)は,REMの分析を同種の猿について実験した。その後実験対象物がチンパンジーにおよび,Kripkeら7)は,telemetryの技術を応用して,Chimpanzeeの睡眠脳波をとり,Adeyら1)も,睡眠脳波,睡眠パタンの報告をしている。最近では,Weitzmannら15)により,Macaca mulattaの睡眠パタンへの薬理学的実験も行なわれている。
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