Japanese
English
特集 睡眠と意識障害
断眠時のラット脳内Monoamineおよび関連物質の変動
The Changes of Monoamines and Related Compounds in Rat Brain during Sleep Deprivation
融 道男
1
,
土屋 健二
1
,
渋谷 治男
1
,
小林 暉佳
1
,
島蘭 安雄
1
Michio Toru
1
,
Kenji Tsuchiya
1
,
Haruo Shibuya
1
,
Teruyoshi Kobayashi
1
,
Yasuo Shimazono
1
1東京医科歯科大学神経精神医学教室
1Tokyo Med. & Dent. Univ., Department of Neuropsychiatry
pp.646-652
発行日 1971年4月30日
Published Date 1971/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904666
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Ⅰ.序論
睡眠の生化学的機序を解明するために‘実験的に動物から睡眠を奪うという方法(Sleep deprivation,断眠)を用いて脳内にどのような代謝的変動が起こるかをみることが,この研究の目的である。測定する物質としては唾眠に関与すると考えられているmonoamineとその関連物質を選んだ。測定技術のゆるすかぎり,脳を分割することを試み,今まで生化学的にほとんど手のつけられることのなかつた脳幹網様体をも研究の対象とした。
動物に断眠を与える方法は各種工夫されているが,今までのところ簡単に全睡眠を遮断する方法はなかつた。われわれの利用したSkinner箱における回避行動は,簡易であり,覚醒していることが行動の持続を自記することによつて確かめられる便利さがある。脳幹網様体をラットのような小動物でとりだすことを工夫したのも,この全睡眠遮断法を引き続き応用していく予定からである。
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