Japanese
English
研究と報告
Thiothixeneによる治療経験・補遺—とくに躁・うつ状態の治療について
A Supplement to Clinical Evaluation of Thiothixene with Special Reference to the Treatment of Affective Psychoses
融 道男
1
,
高見沢 ミサ
1
,
土屋 健二
1
,
小林 暉佳
1
,
仮屋 哲彦
1
,
島薗 安雄
1
Michio Toru
1
,
Missa Takamizawa
1
,
Kenji Tsuchiya
1
,
Teruyoshi Kobayashi
1
,
Tetsuhiko Kariya
1
,
Yasuo Shimazono
1
1東京医科歯科大学神経精神医学教室
1Dept. of Neuropsychiat., Tokyo Medical and Dental Univ.
pp.203-210
発行日 1970年3月15日
Published Date 1970/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201589
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Ⅰ.序論
われわれは約1年前,thioxanthene誘導体thiothixene(台糖ファイザー株式会社提供:NAVANE)を用いて,精神分裂病,躁病およびうつ病,合計63例の治験を行ない,その成績を発表した10)。その報告におけるいくつかの問題点のうち,この薬物の6カ月以上の継続投与がおよぼす影響の検討,および予想以上に効果をもつと思われた躁病ないしうつ病に対する作用を追究するために,引き続きthiothixeneの投与をこころみ,その結果を得たので報告する。
Thiothixeneは2,5,10mgの錠剤および1%の散剤を用い,治験成績の判定は既報と同じく,「いちじるしい改善」,「改善」,「やや改善」,「不変」および「悪化」の5段階に分けて行なった。
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