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特集 中毒性脳障害—第4回脳のシンポジウムより
A・CO中毒と脳障害
ヒトの一酸化炭素中毒の脳病理—淡蒼球病変を中心に
The Neuropathology of Carbon Monoxide Poisoning in Humans: With Special Reference to the Changes of Globus Pallidus
白木 博次
1
Hirotsugu Shiraki
1
1東京大学医学部脳研究所病理部門
1Dept. of Neuropathology, Institute of Brain Research, Faculty of Med,. Univ. of Tokyo
pp.25-33
発行日 1969年4月25日
Published Date 1969/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904575
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I.はじめに
ここであつかうCO中毒の剖検例は,1例をのぞき,炭坑災害のケースではなく,むしろ家庭用ガスや木炭の不完全燃焼にもとづくもので,したがつて炭坑爆発の場合のように,脳病変の主因をCOに求めることができるとしても,なおそのほかの要因をも慎重に考慮せねばならぬものとちがつて,より純粋な形のCO中毒と考えることができる。
資料は,非間歇,不全間歇,完全間歇の各型について,9,4,5の各例であるが,全例に共通するのは,大脳白質の脱髄を中心とする病変といえるものの,後述のように,それだけでもない。
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