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細胞反応のない,脳脊髄液の蛋白増加を伴つた根・神経炎症候群について—腱反射の臨床的ならびに描画上の特性に関する考察
Sur un syndrome de radiculo-névrite avec hyperalbuminose du liquide céphalo-rachidien sans réaction cellulaire.: Remarques sur les caractéres cliniques et graphiques des réflexes tendineux.
G.ギラン
,
J.A.バレー
,
A.ストロール
,
平山 恵造
Georges Guillain
,
J. A. Barré
,
A. Strohl
pp.587-590
発行日 1966年10月25日
Published Date 1966/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904352
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この報告でわれわれは,われわれが2例の患者で観察した臨床症候群について注意を喚起するものである。この症候群の特徴は運動障害,皮膚反射は保存されての腱反射の消失,軽度の他覚的知覚障害を伴つた異常知覚(paresthésies),筋肉の圧痛,神経および筋のあまり強くない電気反応変化,細胞反応を伴わないきわめて著しい脳脊髄液の蛋白増加(蛋白細胞解離)である。思うにこの症候群は脊髄神経根,神経,筋肉が同時に侵されたもので,おそらくは感染性あるいは中毒性の性質のものである。これは単純な神経根炎(radiculites simples),純粋な多発神経炎(polynévrites pures),多発筋炎(polymyosites)と鑑別しなくてはならない。反射の速度とその潜伏時間,その様式,ならびに筋肉の収縮性についての描画法による実際に行なつた研究が示すところでは,この症候群には末梢神経・筋肉運動器官全体が関与している。われわれは脳脊髄液の細胞反応を伴わない蛋白増加についてもとくに強調するものであるが,このことはわれわれの知るかぎり,類似の症例において記載されたことがない。
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