Japanese
English
一般演題
2 脳アミン酸化酵素活性に関する二,三の生化学的性質
Some Biochemical Properties of Brain Monoamineoxidase
井上 章
1
,
片岡 喜由
1
,
品川 純子
1
,
光村 民子
1
,
桝村 純生
1
,
今泉 正臣
1
,
反町 勝
1
,
矢原 庄二
1
Akira Inouye
1
,
Kiyoshi Kataoka
1
,
Junko Shinagawa
1
,
Tamiko Mitsumura
1
,
Sumio Masumura
1
,
Masaomi Imaizumi
1
,
Masaru Sorimachi
1
,
Shoji Yahara
1
1京都大学医学部生理学教室
1Department of Physiology, Kyoto University School of Medicine
pp.572-575
発行日 1964年7月25日
Published Date 1964/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904114
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.緒言
アミンの分野に関与する酵素は細菌類を始めとして多くの植物又は動物に広く分布している事はかなり古くから報告されているが,高等動物に於いても,活性アミンの生理的意義の解明の一環として多くの関心が集められてきた。特にモノアミン酸化酵素に関しては血清中及び組織に存在する酵素活性についてかなり詳細な検索がなされたが,酵素自体の物理化学的性質に関してのより直接的解明は純酔酵素標品の抽出が困難であるという理由で,一歩のおくれを取らざるを得なかつた。最近になつて山田等の精力的な検索1)2)がついに血清モノアミン酸化酵素の結晶化に導き,酵素蛋白そのものを扱える様になつたのであるが,組織(又は細胞内)の結合型モノアミン酸化酵素については,その充分な可溶化さえ,現状では非常に困難である。他方,脳のアミン酸化酵素の生理的意義の解明は神経活動,特に興奮の化学的伝達との関連において,夏に中枢神経系内の糖質代謝との関連において重要な意味を持つている様に思われ,regionalな分布に関して3)又は細胞内分布についての4)いくつかの報告が散見される。
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.