Japanese
English
一般演題
1 神経生長促進因子Nerve Growth-promoting Factor(NGF)の研究(その1)
Studies on the Nerve Growth-promoting Factor
中沢 恒幸
1
,
鈴木 恵晴
1
,
壁島 彬郎
1
Tsuneyuki Nakazawa
1
,
Yoshiharu Suzuki
1
,
Yoshio Kabeshima
1
1慶応義塾大学医学部神経科教室
1Dept. of Neuropsychiatry, Keio Univ. School of Medicine
pp.565-571
発行日 1964年7月25日
Published Date 1964/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904113
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I.この道の歩み
神経細胞が分化発育してゆく過程で神経細胞が生活に要する栄養要求のほかに,なにかその成長を促進する物質が存在するのではないかという考え方は1940年代よりKoechlinのneuroregenerative factor "NR"5),Weissの理論や,Montalcini,CohenらのNerve Growth-promoting Proteinなどに織り込まれている。このうちMontalcini一派はマウスSarcoma 37,180などを鶏胎内に移植すると,その移植片に隣接する知覚,交感神経節が大きくなり,かつ細胞数も増加すること(19481)),これをin vitroにとり出した後根神経節に併置培養しても密生する神経線維や肥大したneuronが得られること(19537)),肉腫のホモジネートを与えても同様の結果を得たことを報じた。このsarcoma 180内の有効成分は始めはミクロゾーム分画中の核タンパクであると考えられた。
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