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特集 第5回神経化学懇話会
シンポジウム・2
脳細胞成分(Subcellular units)の生化学
1.電子顕微鏡で見た神経細胞のSubcellular Unitsについて
Subcellular Units of Nerve Cells, as Revealed With Electron Microscope
藤原 忠
1
Tadasi Fujiwara
1
1大阪市立大学医学部電子顕微鏡研究室
1Laboratory for Ultra-structure Research, Medical School, Osaka City Univ.
pp.735-737
発行日 1963年8月25日
Published Date 1963/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904056
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神経細胞の電子顕微鏡像に現れるSubcellular unitsのうち,他の色々の細胞と異つた,独得の超微構造として第1にはNissl小体,第2にはNeurofilament,第3にはSynapsis装置をあげることができる。この外にミエリン鞘は,外見上これと同様な超微構造が,あるいは腎の第1曲尿細管上皮細胞質に,あるいは或種のVirusの侵襲をうけた宿主細胞内に出現するけれども,これがシュワン細胞の組胞質膜のまき込みに由来するという発生学的事実によつて,やはり神経細胞を特徴づけているといえよう。これに対して,単位膜(unit memhrane),核質,ミトコンドリア,ゴルジー装置等は,一般の細胞とほぼ同様の超微構造をしめすと考えて差し支えないように思われる。以下Subcellular Unitsの生化学という主題の討議資料として,電子顕微鏡で見た神経細胞の超微構造の概説を試みよう。
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