Japanese
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特集 診断検査法
小児の神経学的検査法—新生児・乳児を中心として
Neurological Examination in Infancy
馬場 一雄
1
Kazuo Baba
1
1東京大学医学部小児科
1Dept. of Pediatrics, Tokyo Univ., School of Medicine
pp.326-334
発行日 1963年3月25日
Published Date 1963/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904018
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I.姿勢
新生児や生後2〜3カ月以内の乳児は首を左右何れか一方に廻転した強い向きぐせを示す場合が多く,しかも,その向きぐせに応じた筋緊張性頸反射姿勢(tonic neck attitude)をとつていることが多い。即ち,顔を向けている側の上下肢の伸展が反射側より強く,フェンシングやボクシングの構えに似ている処から,剣士の構え(Fechterstellung,fencer's stance)或は拳闘の構え(boxer's stance)などと呼ばれることがある。
このような姿勢は正常の乳児でも,生後6カ月頃薫では存続することがあるが,半年を越えても固定した頸反射姿勢を示すのは異常である。
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