Japanese
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特集 第4回神経化学懇話会
脳の機能と代謝
ヌクレオチドおよびその関連物質とけいれん
Nucleotides and their Related Compounds with Reference to Convulsions
平山 皓
1
,
宮本 侃治
1
,
秋元 波留夫
1
K. Hirayama
1
,
K. Miyamoto
1
,
H. Akimoto
1
1東京大学医学部神経科
1Dept. of Neuropsychiatry, Tokyo Univ. School of Medicine
pp.674-678
発行日 1962年9月25日
Published Date 1962/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904003
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体位変換刺激によつてけいれんをおこすep系マウスでは,アセチルコリン(Ach)および二,三のアミノ酸において種差が認められている1)。ep系のヌクレオチド,クレアチン燐酸(CrP)は前回の報告2)のように安静時およびけいれん時において対照系(gpc)のペンタメチレンテトラゾール(PMT)けいれんとの差はみとめられなかつた。しかしPMTけいれんの際に減少したATPの恢復が,電気けいれんの場合のDawsonら3)の報告よりおそいことに気付き,非生理的ではあるが刺激が連続的であるという意味で薬物けいれんをとりあげ,けいれんに伴つて変化する他の物質との関連を考えながら継時的に観察しepけいけんと比較してみることにした。現象形態としては同様にみえるけいれんも,強制的,非可逆的な薬物けいれんではその生物学的背景が異る可能性が想像されるからである。
薬物けいれんに伴うヌクレオチドの変化については既にKoranskyらの報告4),5)があるが,定量操作に問題があつて安静時の値ですでにATPが低すぎて変化を云々することが出来ない。
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