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はじめに
生体の示す自律神経系の機能状態を客観的にとらえる目的で,従来種々の自律神経機能検査法が提案され,臨床的に試みられてきた20,36)。しかし,いずれの方法も充分にその目的を達するものとはいえず,その理由として,一つには自律神経系が生体現象のあらゆる側面に複雑な関係を有しており,この系の機能状態を単純な方法で表現することがきわめて困難であること,もう一つは,薬物学的検査や寒冷血圧テストなどの場合には,血圧の上昇など最終的に出現する効果のみをとらえ判定するといった方法的に制約される問題があった。
ストレスが生体に負荷されると,自律神経系も他の生体機能と関連して,一連の反応を現わす。すなわち,交感および副交感神経中枢からの神経インパルスがそれぞれのefferentの系路を経て,節後線維末端にいたり,ここで,神経伝達物質を放出し,この伝達物質をreceptorがとらえ,その結果として,効果器がそれぞれの効果を生ずる。したがって,自律神経機能検査の際に放出されたこれらの神経伝達物質を,体液から容易に検出することができれば,自律神経機能をより的確にとらえることができると想定される。
We presented the studies which aimed to clarify the dynamics of the autonomic nervous system in man during several autonomic function tests, by measuring the serum dopamine-β-hydroxylase (DBH) activity of the sympathetic nervous system.
Small but significant elevations of serum DBH activity with cold pressor test and exercise were found in some subjects but in others no substan-tial response of this enzyme to these stresses was found.
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