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I.まえおき
計測技術や計算機処理の目覚ましい発展によって,脳波の定量的な処理は,過去10年ぐらいの間に,非常に広く行なわれるようになった。とくに,かつては一般になじみの薄かった脳波の周波数分析あるいはスペクトル分析も,最近では比較的手軽に行なえるようになっている。大型の計算機だけでなく,研究室用の小規模の計算機も,基本的なプログラムの一つに,「フーリェ解析」や「相関関数演算」などのプログラムが用意されており,波形の入力さえうまくゆけば,ある程度の処理はすぐにでもできるようになった。
ディジタル計算機がこれほどまで普及しない頃の分析の方法としては,手計算による数値計算を除けば,ほとんどアナログ型濾波器によるものであった。原理的には,アナログ型の濾波器による分析であれ,ディジタル計算機を用いる分析であれ,相違はない。したがって脳波の分析をめぐる理論的な諸問題は,すでに以前から検討が深められ,一部は決着がつけられているといってよい25,27,31)。
1. Quantitative measurement of the EEG has been tried since soon after discovery of the human EEG. Especially in the last decade, various methods of EEG data processing were extensively developed with the progress of computer tech-niques. It is well known that electrical signals observed as EEGs are such phenomena as showing continuous changes in amplitude in accordance roughly with the stochastic law. The most established methods of quantitative analysis for such phenomena may be correlation and spectrum analyses.
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