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はじめに
本誌第4巻4号(昭和35年8月)に細川は「脳神経に支配される横紋筋の固有知覚(プロプリオセプション)について一その形態学的研究の展望」を発表している。そこには1960年までに報告された外眼筋の知覚性神経支配やその知覚神経終末について詳細に綜説されている。また同じ年に,Whitteridge(1960)も外眼筋内伸張受容器とその中枢神経系について形態学的,生理学的知見を網羅している。そこで,できるだけ重複を避け,主として1960年以後15年間のこの分野での進歩に(およびその受容器の機能に)焦点を絞ることにするが,話を進める上でそれ以前の知見も時に記さざるを得ない点了承されたい。
骨格筋内にある受容器としては筋紡錘が形態的にも機能的にもよく研究されているが,他種の受容器(たとえば自由神経終末など)についての報告は少ない(Barker1974参照)。しかしLloyd(1943)がいろいろな神経線維を電気刺激した結果おこる反射活動の違いから,筋求心性線維をI群からⅣ群に分類して以来,筋紡錘からの求心性活動(IaおよびⅡ群)以外の求心性入力も,筋活動の中枢性制御に非常に重要なことが認識されている(Matthews,1972参照)。外眼筋内の受容器についても,その両者について考えてみなければなるまい。
In mammals muscle spindles are found in almost all skeletal muscles with the curious exception that they are lacking in the extraocular muscles of some species. Their occurrence may differ even within a single order, for example, eye muscles in man and the chimpanzee have these organs, but the same muscles in several species of monkeys have none or only a negligible few. The responses of the extraocular muscle spindles are characterized by high dynamic and low static indices to sinusoidal or ramp stretch.
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