第2回神経病理懇話会 脳炎・膠質細胞
追加討論
米沢 猛
1
1京都府立医大
pp.19-20
発行日 1962年3月25日
Published Date 1962/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901866
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写真(写真省略)は新生白鼠小脳培養16日のもので,ズダンブラックで染色したものです。Explantから外方へ黒染した有髄神経線維が多数延び出しているのが見られます。勿論この有髄線維はExplantの中にも多数形成されています。中枢神経組織の培養ではExplantの外,即ちOutgrowth内に髄鞘は形成されないといわれていたが,培養液の組成を変える事によつて改善され,写真の如く細胞成分の少いOutgrowthにも出現するようになる。更にこの様な場所では細胞成分がExplantにくらべて少いため,髄鞘形成の際の神経線維と随伴細胞との関係がより一層明らかに観察し得る利点がある。
中枢神経組織での髄鞘形成は末梢の場合と可成りの違いがある。結論的にいうと,中枢では多数のオリゴデンドログリアの突起によつて,一方末梢ではSchwalm氏細胞の細胞膜により作られる。
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