Japanese
English
特集 錐体外路系・Ⅱ
定位的蒼球手術
Stereotaxic Oli-Wax Pallidotomy
楢林 博太郞
1
Hirotaro Narabayashi
1
1順天堂大神経科
1Dept. of Neurology & psychiatry, School of Medicine Juntendo University
pp.105-115
発行日 1959年11月1日
Published Date 1959/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901725
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錐体外路系の疾患に対する脳外科的治療の多くのものについては,前項において半田氏によつて詳しくのべられたので,ここでは,いわゆる定位的蒼球手術Stereotaxic Pallidotomyについてのみ述べる。蒼球手術は後に説明されるように,元来はパーキンソニズムの筋強剛と振戦の治療に対して始められたものであつて,その臨床的成果は,それまでのさまざまの脳外科的方法の中では,もつとも満足すべき成績をあげていると老えられる。かくて選択的に蒼球を破壊することの結果として,各種の錐体外路性疾患の病態生理についてもまたこれまで未知であった分野に新しい展望を開くものである。このような蒼球手術の方法は,現在海外においては,1947年,定位的手術方法を創始したSpiegel and Wycisをはじめとして,Riechert(Freiburg),Talairach(Paris),Guiot(Paris),Leksell(Lund, Sweden)およびCooper(NewYork)等のところで,その手術的方式に多少の異同はあるが主として行われ,その成績が発表されている。
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