Japanese
English
特集 代謝障害と神経疾患
頭部外傷後の代謝異常
Metabolic disturbances after head injuries
加藤 靜雄
1
Shizuo Kato
1
1東大清水外科
1Ist Surgical Dept. Tokyo Univ. School of Medicine
pp.69-89
発行日 1956年7月15日
Published Date 1956/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901524
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I.緒言
頭部外傷を経験した患者の示す代謝異常は甚だ複雑である。急性期は勿論,後胎症の時期においても種々複雑な様相を示す。これは頭部外傷の大きな特長である。これら代謝状態のすべてに言及することは到底不可能に思われるので,これまで臨床的に実際に経験してきた事項を中心として述べていこうと思う。急性期,慢性期,後貽症を通じて,頭部外傷後の代謝障害が何故にそんなに複維な様相を呈してくるかと言えは,それは次のようないろいろの原因が重つてくるから,そして又そのような障害が,一回の外傷という機会だけですむことなく,長い間にわたつて生体に影響するからである。
1.頭部外傷という一種の外力に対する全身反応としての変化。
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