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はじめに
1992年2月,カリフォルニアのパーム・デサートでEngel J Jrが主宰する第2回国際てんかん外科会議が開催された。Table 1は,出席者にアンケート調査を行い,1986年から1990年までの5年間に,世界の主な施設で経験され,術後1年以上が経過した約6000例の手術成績を集計したものである2)。側頭葉てんかんの手術はてんかん外科の約7割を占め,その成績は,いわゆる発作消失が7割弱,改善が2割強,不変が約1割,となっている。
著者らの施設では,1983年からてんかんの包括医療の一環に外科治療を取り入れ,これを軌道に乗せる手段として,もっとも優れた成績が得られ機能障害も少ない側頭葉てんかんの外科治療から始めることにした。1993年12月末の段階で,155例の手術のうち,側頭葉てんかんに対しては134例を経験した。初期の段階で側頭葉てんかんの手術適応基準を設定し10),頭蓋内電極の慢性留置と頭蓋内脳波・発作同時記録の方法を確立した9,11)。その後,MRIとSPECTが導入されたので,これらによる所見を加えて頭蓋内脳波を省略し得る基準を設定した7)。また,側頭葉焦点の局在による手術方法の選択に言及してきた6)。したがって,医療としての外科治療を確立するという初期の目標は,側頭葉てんかんに関する限り,達成されたといえる。
The postoperative outcome of epilepsy surgery patients was assessed from the perspectives of physicians and patients. The subjects of the study were 100 postsurgical temporal lobe epilepsy patients who had been followed for longer than 2 years. The follow-up period ranged from 2.1 to 10.3 years (mean±SD, 5.2± 1.8). Outcome with respect to epileptic seizures, neuropsychological findings, and employment status were assessed by physicians. Seizure outcomes according to Engel's criteria were : Class I in 81 patients and Class II in 10 patients.
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