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はじめに
側頭葉外に焦点を有するてんかんは,側頭葉てんかんと比較して一般に外科的治療に反応しにくい。その理由として,側頭葉てんかんは多くの場合,焦点の主座が海馬,扁桃核などの側頭葉内側構造に存在し,その部位を切除することによりほとんどの例で発作症状の改善が期待できる。これに反して,側頭葉外てんかんでは,焦点の分布に一様性を欠き,特定の解剖学的構造―発作症状―手術法といった方式が十分確立されておらず,そこに外科的治療の困難さの大きな原因が存在すると思われる。
しかし,近年,ビデオ・脳波連続モニタリングの普及により,発作症状に対する理解がしだいに深まってきたこと,MRIなどの画像診断の進歩により,直接視覚的に焦点に関連する病巣の診断が可能な例が増加したこと,頭蓋内電極の進歩により脳の広い範囲の連続皮質脳波記録が可能になったばかりでなく,その電極を通してのextraoperative functional mapping14,15)により,焦点に関連する大脳機能を術前に十分時間をかけて検査することができるようになったことなどの種々の要因により,側頭葉外てんかんの外科的治療成績も飛躍的に向上しつつある。
Analysis of seizure characteristics, repeat scalp EEG, and image diagnosis such an magnetic resonance imaging (MRI) and PET/SPECT are important noninvasive examinations for localization of the epileptic focus. Epilepsy with frontal lobe foci is most common among extratemporal epilepsy. Frontal lobe epilepsy is closely related with various types of motor manifestations. When the focus is situated in the frontal limbic areas, such as the orbital frontal cortex or cingulate gyrus, complex partial seizures, different from those of temporal lobe origin, are observed.
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