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はじめに
喉頭は呼吸,発声に嚥下という三つの大きな機能を有している。呼吸については気道の一部のみならず呼吸調節や呼吸反射に関与し,これらは深部受容器からの情報をもとに調節される。発声機能は主として内喉頭筋の働きで効率よく音響エネルギーを生み出す。またこのエネルギーは情報交換の役目の他に感情の表現とか職業に使われる。通常は随意的なものであるが時に反射的発声もある。嚥下に関して喉頭は下気道を保護する反射性絞扼運動を司る。これらの三つの機能にもっとも関与するのは内喉頭筋である。内喉頭筋は声帯を伸長,緊張させる前筋,外転させ声門開大をはかる後筋,短縮かつ内転させ声門閉鎖をはかる内筋,内転させ声門閉鎖に寄与する側筋,横筋の5筋からなる。その神経支配は前筋では迷走神経の上喉頭神経外枝,他の4筋は副神経内枝(延髄根)からの反回神経終枝の下喉頭神経前枝支配となっている。喉頭内で前枝すなわち運動枝は後筋,披裂筋,側筋,内筋の順に支配する。とくに下喉頭神経前枝は声門開大と声門閉鎖という相反する機能を一つの神経が司っている点で以前から興味が持たれていた。
Regarding topographic arrangement of laryngeal motoneurons which participate exceedingly on vocalization in the nucleus ambiguus (AM) of the cat and monkey, review of some past evaluated investigations, and our findings by means of HRP methods were described. In cats, the exact extent of AM in the rostrocaudal direction was from the rostral part of the facial nucleus (FN) to the level of caudal end of the inferior olivary nucleus (JO).
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