特集 総合診療医×がん治療医でハイリスク症状を見抜く—帰してはいけない がん外来患者
Part2 ケースで学ぶ! がん診療の診断エラー
免疫チェックポイント阻害薬投与中の発熱と酸素化低下—薬剤性肺障害を疑っていたら……?
青山 陽亮
1
,
尾崎 由記範
1
1国家公務員共済組合連合会虎の門病院臨床腫瘍科
pp.514-519
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200487
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case
65歳、男性。診断:胃がん肝転移、肺転移。既往歴:胸部大動脈瘤(ステントグラフト挿入後)、高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症。
免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitors;ICI)投与中の発熱と酸素化低下で、当科に引き継がれた。薬剤性肺障害が疑われるということだったが、結果は「細菌性肺炎」。ICIを使用している担がん患者にあっては、免疫関連有害事象(immuno related adverse event;irAE)、細菌性肺炎、両方の可能性を「常に」考慮しなければならないことを改めて実感した症例である。
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.