特集 恐れず恐れよ!骨転移診療 超実践ガイド
Part2 骨転移は誰が、どう診ればよいのか
各職種の役割と現場を変える積極的なかかわり方
緩和ケア科の立場から
松田 洋祐
1
1聖路加国際病院緩和ケア科
pp.417
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200327
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チーム介入前の課題
まず、鎮痛薬の効果の限界について、他職種と共通理解をもてずにいた。安静時痛がコントロールできている体動痛は、鎮痛薬だけで抑えるのが難しいことも多い。むしろ、疼痛が自然軽快するか、抗がん治療や緩和的放射線照射の効果がみられるまでは、鎮痛薬に加え、理学的対応も重要になる。しかし、具体的な提案ができる場面は限られていた。
次に、症状緩和を図るなかでどの治療を優先させるか、判断を共有できずにいた。病気の進行、抗がん剤治療の状況などにより、症状緩和目的の放射線照射や手術のタイミングも左右されうる。最も優先すべき治療をひとりで判断するのは困難である。
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