連載 これからのがんサポート[9]
がん対策が地域再生の活力となる!—地域包括ケアとがんについて
品田 雄市
1
1東京医科大学病院がん相談窓口
pp.358-361
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200308
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
地域包括ケアシステムのなかでのがん医療
「地域包括ケア」という言葉が医療現場で聞かれるようになって5年ほど経過しました。地域ケアシステムなどと言われることもありますが、2012年に厚生労働省から発表された「地域包括ケアシステム」がその正式名称です。医療・介護・福祉を統合的に地域(日常生活圏内)で完結させようとするしくみのことを指します。
法制度的には、「医療介護総合確保推進法」(2014年)が現場に大きく影響しています。この法律により、各都道府県は2025年までに「医療、介護、住まい、予防、生活支援サービスが身近な地域で包括的に確保される体制を構築する」(第46回社会保障審議会介護保険部会 資料3 「地域包括ケアシステムの構築に向けて」、平成25年8月28日より引用)ことになったのです。今回は、この「地域包括ケアとがん」について、普段はあまり考えることが少ないマクロな視点から皆さんと一緒に考えていきます。
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.