特集2 上手な予測と現場ですぐできる予防策で快適な治療を実現しよう 先回り式抗がん薬副作用対策トリビア
日常生活で困ること
がん化学療法中の食事制限と日常での行動制限についてのエビデンス
勝俣 範之
1
1日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科
pp.301-303
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200296
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正しい知識に基づいたマネジメント
白血球減少、特に好中球減少は、がん化学療法に最もよくみられる副作用のひとつである。時に重篤な発熱性好中球減少をきたし、その対応に追われることになった経験は、がん治療に携わる方であれば、誰にでもあることだろう。好中球減少とそれに伴う感染症は、患者の体調を著しく損ねてしまう可能性があり、非常に怖い副作用であることに異論はないだろう。その一方で、好中球減少を恐れ過ぎるあまり、がん化学療法を減量して行ない、本来の期待できる効果を下げてしまうことや、患者に不安を募らせ日常生活を制限させてしまうことも、また望ましくない。好中球減少や感染に対して正しい知識を取り入れ、正しく好中球減少や感染をマネジメントすることが必要である。
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