連載 國頭ゼミの課外授業 わたしたちは、こう考える[1]
がん患者と代替医療
國頭 英夫
1
1日本赤十字社医療センター化学療法科
pp.124-128
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200265
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はじめに
國頭 前回もお話しましたが、私は日赤看護大学で1年生を対象にコミュニケーション論のゼミを行なっています。これは『死にゆく患者と、どう話すか』(医学書院)に講義録としてまとめてあります。
医学書院から、また本誌になにか書いてくれという依頼があったので、この子たちとまた議論してみようと思いました。ほとんど雑談企画ですが(笑)、前回は「わたしたちとA.I.」という話題を取り上げました。しかし、編集部から、「本誌は、がんの雑誌なので」と言われ、「第0回」扱いになっています(笑)。
今回は、それでは、「第1回」として、ナースサイドからみて、「がんは他の病気と違うのか」を考えてみたいと思います。前回に倣って、キーワードをひとつ設定するのですが、「代替医療」ではどうでしょう。つい最近、ハワード・ジャック・ウェストというシアトルの内科医が、JAMA Oncologyに、患者向けの解説記事を書いています(“Complementary and Alternative Medicine in Cancer Care” by Howard Jack West)1。
二人の学生さんには、事前にこれを読んでおいてもらっていて、日本とアメリカの考え方の違い、みたいなものも念頭に置きながら話を進めます。
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