連載 これからの免疫療法の話をしよう[7]
ESMO2017のホットトピック
珠玖 洋
1
,
北野 滋久
2
1三重大学大学院医学系研究科病態解明医学講座遺伝子・免疫細胞治療学
2国立がん研究センター中央病院先端医療科
pp.119-123
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200264
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はじめに
前回の連載第6回では、複合免疫療法について解説しました。また、トピックスとして、非小細胞肺がんでは薬剤の投与の順序が治療効果に影響を与える可能性があることを紹介しました。
今回は、2017年9月に開催された欧州臨床腫瘍学会年次総会(ESMO2017)から、注目演題を解説させていただきます。演題は次の3つです。
①CheckMate-153試験:探索的評価項目でありながら免疫チェックポイント阻害剤(ICI)の投与期間を1年間投与して中止することが可能かどうかについて検証した
②CheckMate-214試験:進行腎細胞がんの一次治療として従来の標準治療であるスニチニブをコントロールアームとしてICIである抗PD-1抗体と抗CTLA-4抗体の併用療法を直接比較した多施設ランダム化(無作為化)第Ⅲ相臨床試験
③PACIFIC試験:切除不能局所進行NSCLCに対して化学放射線療法後に抗PD-L1抗体デュルバルマブを投与する群と無治療経過観察する群にランダム化して比較した第Ⅲ相試験
なお、②③の両試験については、2017年12月末時点での国内外の承認が得られておりませんので、ご注意下さい。
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