連載 病院でこの言葉は使えませんでした。[2]
「退院後の食事は、なにを食べればよいですか?」
天野 慎介
1
1一般社団法人グループ・ネクサス・ジャパン
pp.604-607
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200136
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入院中の食事制限
私は2000年に27歳のときに、血液がんである悪性リンパ腫を発症しました。治療は化学療法が中心であり、私の場合、通常の化学療法のときには、嘔吐や嘔気で困ることはあまりありませんでしたが、大量化学療法を併用した自家末梢血幹細胞移植を受けたときには、ずっと吐きっぱなしでした。また、治療に伴う好中球減少の程度によって、病院食や外泊時の食事の制限がありました。
入院中は、病院食をそのままとっていればよいので、なにを食べればよいのかを迷うことはありません。私は元々「悪食」というか、食に関するストライクゾーンが広いせいもあってか、病院食をまずいと思ったことはありません。それでも長期に入院していると単調な食事に飽きてくるもので、朝から晩まで、ひたすらテレビの料理番組だけにチャンネルを合わせて、気を紛らわせていた時期もありました。
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