献立を中心にした妊産婦の食事指導の実際
妊娠前半期の食事・何をどれだけ食べたらよいか
小野 てい
1
1賛育会病院給食課
pp.33-36
発行日 1966年1月1日
Published Date 1966/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203112
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1.栄養がなぜ必要か
婦人が妊娠すると,自分の健康を保持していくために,さらにお腹の中の胎児が順調に発育していくための必要な栄養を摂らなければなりません.妊娠中に十分な栄養を摂らないと,胎児の発育が悪くなって弱い子が生まれたり,また流産・早産が起きたり,お産のときに力が弱まったり,産褥の経過が悪くなったり,分娩後お乳の出が悪くなったり,いろいろと影響してまいります.
昔からの習慣で,とかく主婦の食事は粗末になりやすく,特に都会より農村では,妊娠するといろいろ食べてはいけないなどという食物について言い習わしなどが伝えられているようですが,そういうことはほとんど迷信であったり,妊娠を病気とみての誤解などが多いので,これに惑わされないよう正しい認識をもつことが大切です.
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