連載 病院でこの言葉は使えませんでした。[1]【新連載】
「水虫ではないと思うのですが……。」
桜井 なおみ
1,2
1NPO法人HOPEプロジェクト
2一般社団法人CSRプロジェクト
pp.314-317
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200087
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はじめに
病気をする前、私は建築・デザイン関係の業界にいました。
今は、医療業界のなかで過ごす時間が多くなりましたが、業界が変わって日々痛感しているのは、「自分の常識は非常識である」ということです。
自分のなかで、常識として使っていた言葉や概念が、他の業界や一般社会のなかでは全く意味が通じない。「自分の常識は非常識である」とは、自分の常識というものがいかに社会のなかで「狭い常識」でしかなく、一般社会や世のなかでは知られていない「非常識」なことだという意味です。
医療に関してこのようなことが起こると患者は混乱します。今回は、患者と医療者の間にある「情報の非対称性」はどのように解決することができるのか、どうすればそのギャップを埋めることができるのか、そしてそのためのどんな努力をすればよいのか、について考えてみたいと思います。
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