特集 妊婦・褥婦が外来に来たらUpdate—症状対応からワクチン・プラネタリーヘルスまで
【各論】
❹ 妊婦・褥婦の高血圧
杉村 基
1
,
平井 久也
1
1浜松医科大学 産婦人科家庭医療学講座
キーワード:
妊娠高血圧症候群
,
妊娠高血圧腎症
,
妊娠高血圧
,
加重型妊娠高血圧腎症
,
高血圧合併妊娠
,
妊娠蛋白尿
Keyword:
妊娠高血圧症候群
,
妊娠高血圧腎症
,
妊娠高血圧
,
加重型妊娠高血圧腎症
,
高血圧合併妊娠
,
妊娠蛋白尿
pp.1394-1397
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429205106
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CASE
妊娠初期に発症したBasedow病合併妊娠の1例
患者:26歳、女性。妊娠13週。
既往歴、家族歴:特記すべきことなし。
現病歴:妊婦診察のための産婦人科外来受診時に、2週間前から動悸、頭痛があるとの訴えがあった。超音波断層検査上、胎児心拍を認め、異常は認めなかった。甲状腺軽度腫大、血圧145/92mmHg、脈拍数130回/分、体温37.3℃のため、内科紹介受診となった。胸部X線検査は異常なし、心電図で上室性頻脈、TSH(甲状腺刺激ホルモン)低下、FT3・FT4増加、抗TSHレセプター抗体(TRAb)陽性のため、Basedow病と診断された。一時的にβ遮断薬により降圧ならびにレートコントロールを図りながら、チアマゾール投与を開始した。速やかに頻脈の改善を認め、降圧が得られた。
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