特集 高血圧診療Update―「高血圧治療ガイドライン2019」で何が変わるのか?
高齢者および女性の高血圧
妊娠と関連した高血圧
牧野 真太郎
1
1順天堂大学産婦人科
キーワード:
妊娠高血圧症候群
,
高血圧合併妊娠
,
降圧管理
Keyword:
妊娠高血圧症候群
,
高血圧合併妊娠
,
降圧管理
pp.245-248
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_245
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
▪2019年に日本妊娠高血圧学会は妊娠高血圧症候群をInternational Society for the Study of Hypertension in Pregnancy(ISSHP)の分類に準拠する形でpregnancy induced hypertension(PIH)からhypertensive disorder of pregnancy(HDP)へと名称を変更し,分類改定を行った.
▪特記すべき変化として,高血圧合併妊娠がHDPに含まれたことがあげられる.
▪早発と遅発の分類時期も34週となり,ISSHPに準拠する形となった.
▪従来は尿蛋白の存在で妊娠高血圧症候群の重症度の区別がされてきたが,本改定により高血圧に関連する臓器障害もその指標として加わることとなった.
▪家庭血圧をより重んじるが,妊婦の高血圧診断における基準値については依然としてエビデンスが得られておらず,日本人でのデータ蓄積を行っているところである.
© Nankodo Co., Ltd., 2020