特集 ストーン・ウォーズ 果てしなき“石”と医師との闘い
【病態別各論】
❸悪性腫瘍と石灰化
野﨑 周平
1
1東庄病院 内科
キーワード:
異栄養性石灰化
,
砂粒体
,
psammoma body
,
乳房微小石灰化
,
mammary micro calcification
,
MC
,
肺結節影
Keyword:
異栄養性石灰化
,
砂粒体
,
psammoma body
,
乳房微小石灰化
,
mammary micro calcification
,
MC
,
肺結節影
pp.927-929
発行日 2024年8月15日
Published Date 2024/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204948
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疫学
悪性腫瘍に石灰化を伴う頻度はがん種によって異なる。“石灰化”を超音波検査やCT検査など、画像検査で同定できるものと定義すると、神経芽腫で80%1)、甲状腺がんで40%2)、乳がんで30%3)、腎がんで30%4)、肺がんで5〜10%前後5)、前立腺がんで14%6)、卵巣がんで8%7)とされている。また、胃がん、大腸がんといった消化器系の悪性腫瘍では石灰化を伴うことは一般的でない。一方、大腸がんの転移性肝腫瘍に限っては石灰化を伴いやすいことがよく知られており、その頻度は10%程度である8)。また骨肉腫など、骨組織を含んだ非上皮系細胞由来の肉腫でも石灰化を伴いやすい9)。
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