特集 —優柔不断にサヨウナラ!—あなたの「臨床判断」を高めるケーススタディ11選
【各論:「意思決定表」を用いた場面別ロジカルアプローチ】
「疾患/症候別」臨床判断ケーススタディ
❸感染症—静注? 内服?
伊東 完
1
1東京医科大学茨城医療センター 総合診療科
pp.508-512
発行日 2024年5月15日
Published Date 2024/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204788
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細菌感染症の治療として、真っ先に思い浮かぶのが「抗菌薬」である。「重症」であれば静注抗菌薬を使用し、「軽症」であれば経口抗菌薬を使用することが多い。細菌性髄膜炎や骨髄炎などは静注抗菌薬の使用が原則という例外こそあれ(COMS基準)、このあたりの判断に迷うケースは少ないだろう。しかし、「中等症」の場合はどうだろう。入院が必要かもしれないが、外来で治療を完遂することもできてしまいそうな、いわゆる“ボーダーライン”の場合だ。本稿では、症例を通して、読者のみなさんとともに「静注抗菌薬」と「経口抗菌薬」の使い分けを再考し深めることを目標とする。
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