特集 日常診療に潜む「処方カスケード」—その症状、薬のせいではないですか?
【各論】
❺咳嗽—ACE阻害薬だけではない、薬剤性咳嗽の原因
倉原 優
1
1独立行政法人 国立病院機構 近畿中央呼吸器センター 内科
キーワード:
薬剤性咳嗽
,
ACE阻害薬
,
フェンタニル
,
アスピリン喘息
,
NSAIDs過敏喘息
Keyword:
薬剤性咳嗽
,
ACE阻害薬
,
フェンタニル
,
アスピリン喘息
,
NSAIDs過敏喘息
pp.1205-1208
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203966
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慢性咳嗽を診療する際、プライマリ・ケアでは咳喘息やアトピー咳嗽などが鑑別疾患に挙がることが多いが、通常の検査で診断がつかないものを難治性慢性咳嗽と呼び、ベースラインにあるcough hypersensitivity syndrome(CHS)が関与しているという見解が主流である。CHSというのは、あらゆる刺激において咳嗽に対して過敏になる病態のことで、疼痛に対するアロディニアと類似する概念である。難治性慢性咳嗽の原因のなかには回避可能なものがあり、その代表的なものが薬剤である。本稿では、咳嗽の原因となる薬剤について述べたい。
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