特集 肺炎診療のピットフォール—COVID-19から肺炎ミミックまで
【感染性肺炎】
❶COVID-19
高倉 俊一
1
,
成田 雅
1
1沖縄県立中部病院 感染症内科
キーワード:
COVID-19
,
PCR検査
,
検査前確率
,
偽陰性
,
血栓傾向
,
肺塞栓
,
深部静脈血栓症
,
重症化
Keyword:
COVID-19
,
PCR検査
,
検査前確率
,
偽陰性
,
血栓傾向
,
肺塞栓
,
深部静脈血栓症
,
重症化
pp.156-161
発行日 2021年2月15日
Published Date 2021/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202985
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ピットフォールCase❶
喀痰検体で確定診断に至ったCOVID-19の1例
患者:60代、男性。
既往歴:糖尿病、高血圧。
現病歴:10日前から発熱、倦怠感、味覚障害が出現し、7日前に近医受診した。COVID-19患者と濃厚接触歴もあったため、唾液SARS-CoV-2 PCR検査を施行するも陰性であった。その後も発熱が続くため、当院紹介受診となった。来院時SpO2 93%(経鼻酸素3L/分)、胸部CTで末梢・背側優位に散在するすりガラス陰影を認めた。病歴・画像所見からCOVID-19を疑い、当院でも鼻咽頭ぬぐい液による抗原検査、PCR検査を施行したが、いずれも陰性であった。その後徐々に酸素化は悪化し、ネーザルハイフローにて呼吸管理を行った。喀痰でPCR検査を再検したところ陽性となり、COVID-19と確定診断した。
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