特別増大特集 新型コロナウイルス・パンデミック—今こそ知っておきたいこと、そして考えるべき未来
[Ⅱ章] 実践報告:パンデミックにおける「総合診療」の役割
【病院】COVID-19との“長いたたかい”に備えて
尾形 和泰
1
1北海道勤医協札幌病院
pp.46-48
発行日 2021年1月15日
Published Date 2021/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202949
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Case
新型コロナウイルス感染後に間質性肺炎所見が持続した一例
患者:48歳、女性
既往歴:高血圧症、くも膜下出血
現病歴:2020年3月下旬から咳・鼻汁があったが、すぐには受診せず自宅から外出しないで様子をみていた。その後、咳だけが残り改善せず、自宅内での家事でも息切れが出現してきたため、4月中旬に当院の発熱外来を受診。肺・縦隔CT検査を施行したところ両側に「間質性陰影」を認め、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のPCR検査を施行した。
PCR検査は陰性だったが、画像上は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が否定できないため、自宅待機を継続した。その後も、「労作時息切れ」が続くため再診し、血液検査でSARS-CoV-2抗体が陽性と判明し、計3回のPCR検査を追加したが、いずれも陰性で、間質性肺炎に対して入院でステロイド治療を行った。
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