特別増大特集 新型コロナウイルス・パンデミック—今こそ知っておきたいこと、そして考えるべき未来
[Ⅱ章] 実践報告:パンデミックにおける「総合診療」の役割
【病院】「遠隔医療」と「院内外連携」で乗り越えるパンデミック
小坂 鎮太郎
1
1板橋中央総合病院 総合診療内科
pp.43-45
発行日 2021年1月15日
Published Date 2021/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202948
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当院・板橋中央総合病院(東京都板橋区)は550床の総合病院で、年間9,000台の救急車を受け入れている。
筆者が医長を務める総合診療内科(医師17人)は、もともと「肺炎」を中心に重症内科疾患をすべて受け入れており、集中治療室の約20%を利用している。緩和ケアやリハビリテーション栄養を必要とするフレイルな方、社会的に困難な問題がある方、併存疾患が多く管理が難しい方々を主な診療対象としている。第1波の際には、板橋区の60%程度の保健所から発熱精査依頼を受け入れた。また、総合診療内科として「COVID-19チーム」(後述)を立ち上げ、第1波の際にはECMO(体外式膜型人工肺)適応症例を除く軽症〜重症の入院患者診療にあたった。その後、「COVID-19 PHS」(p.36)をつくり、他診療科の疑い症例への対応を協力して行った。
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