特集 診断に役立つ! 教育で使える! フィジカル・エポニム!—身体所見に名を残すレジェンドたちの技と思考
—Murphy徴候—世紀の天才外科医が伝えた至高のフィジカル—胆囊を臥位で診察するなかれ
丸山 尊
1
,
上田 剛士
1
1洛和会丸太町病院 救急・総合診療科
キーワード:
Murphy徴候
,
deep-grip palpation
,
胆石症
,
胆囊炎
Keyword:
Murphy徴候
,
deep-grip palpation
,
胆石症
,
胆囊炎
pp.1365-1369
発行日 2020年11月15日
Published Date 2020/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202871
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Murphy徴候は、「胆石症」「胆囊炎」の身体所見である(図11,2)・表13))。その名は、米国生まれの外科医John Benjamin Murphy(1857〜1916)に由来している。彼の外科医としての活躍は幅広く、連続して診療した300症例の内訳は一般外科55%、整形外科22%、婦人科10%、泌尿器科7%、脳神経外科5%、その他1%であった4)。Murphyは、米・Mayo clinic創設者の1人であるWilliam James Mayo(1861〜1939)をして、「彼らの世代の天才外科医」と評されていた4)。と同時に彼は、優れた「臨床教育者」でもあった。
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