55歳からの家庭医療 Season 2|明日から地域で働く技術とエビデンス・34
—家庭医療における「回復」の構造❶—HEALING LANDSCAPE
藤沼 康樹
1
1医療福祉生協連 家庭医療学開発センター
pp.1148-1152
発行日 2020年9月15日
Published Date 2020/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202805
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「病気が治る」とは別の回復
診断・治療という基本的な医師の業務は、病因を除去したり症状を抑えたりするような、ある種の攻撃的な性質があり、ロールプレイングゲームにおける“黒魔導士”のような役割があります。一方、「生命力の消耗を最小限にする」という看護師業務の基本プリンシプルは、あえていえば“白魔導士”のそれと言えるかもしれません。しかし、昨今の地域医療の現場においては、そうした役割分担の境界はだんだん曖昧になっており、多職種の業務はオーバーラップするところがあり、また職業的アイデンティティを支えるプリンシプルも変化してきていると言えるでしょう。
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