特集 その倦怠感、単なる「疲れ」じゃないですよ!—筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群とミミック
扉
片岡 仁美
1
1岡山大学病院 総合内科・総合診療科 ダイバーシティ推進センター
pp.790-791
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202680
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「疲労・倦怠感」を訴えて総合診療医のもとを訪れる患者さんは多くおられます。
しかし、漠然とした症状であるがゆえに、見過ごされがちな主訴でもあるのではないでしょうか?
疲労・倦怠感がキーワードの疾患として、最近「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(myalgic encephalomyelitis/chronic fatigue syndrome:ME/CFS)」が注目されています。慢性疲労症候群の患者さんはわが国に数万人とも言われますが、まだ全容が十分に知られておらず、苦しむ患者さんも多くおられます。
そこで、本特集では、「倦怠感」という症候を切り口にME/CFSを深め、さらに「疲労」をどのように読み解くかを網羅しました。
疲労・倦怠感を伴う疾患・病態は広範で、それだけでは診断に寄与しない、という意見もある一方で、さまざまな症候に加えての「疲労・倦怠感」は重篤さの証でもあります。
総合診療医として、より深くこの疾患について知ることができたなら、困っている患者さんの一助となれるはず。そう願って、本特集を企画しました。
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