特集 リウマチ・膠原病ミミック症例帖—“膠原病っぽくみえてしまう疾患たち”にだまされない!
【各論 膠原病っぽくみえてしまう疾患たち】
❷the great mimicker「結核」を疑う
岡本 耕
1
1東京大学医学部附属病院 感染症内科
キーワード:
肺外結核
,
結核性胸膜炎
,
結核性ぶどう膜炎
,
結核性椎体炎
,
Bazin硬結性紅斑
Keyword:
肺外結核
,
結核性胸膜炎
,
結核性ぶどう膜炎
,
結核性椎体炎
,
Bazin硬結性紅斑
pp.780-786
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202158
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Case
「リウマチ性多発筋痛症/巨細胞性動脈炎」ミミック症例
患者:70歳台、男性
主訴:発熱、全身倦怠感、全身の筋肉痛、頭痛
既往歴:糖尿病、慢性腎障害
現病歴:2週間続く発熱、全身倦怠感、軽度の全身筋肉痛、頭痛を主訴に受診した。身体診察では、発熱を認める以外に特異的な所見なし。血液検査では、WBC14,200/μL、血沈78mm/時、ALP470IU/Lとそれぞれ上昇があった。全身の造影CTでは、特記すべき所見はなかった。
「リウマチ性多発筋痛症/巨細胞性動脈炎」が疑われ、ステロイド治療の開始が検討されていたが、外来フォロー中に軽度咳嗽が出現したことから胸部CTを再検したところ、両側性に粟粒状の肺陰影が出現していた。気管支鏡検査の結果、肺胞洗浄液から結核菌核酸検査陽性となり、「粟粒結核」の診断とされた。
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