Editorial
「疑わないと気づけない中毒症」を疑えるようになるために
高岸 勝繁
1
1京都岡本記念病院総合診療科
pp.121
発行日 2019年2月15日
Published Date 2019/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201879
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医学が進歩し、今まで解明されなかった病態が明らかになり、新薬も続々と開発されています。それに伴い薬剤の副作用や中毒症も増えています。目新しいものとしては、免疫チェックポイント阻害薬による免疫関連有害事象(irAEs)(本特集内、名取・陶山論文p.183参照)でしょうか。また、最近使用頻度が増加し、今後もさらに増えると考えられるオピオイドの依存症や副作用・中毒症についても、個人的に注目しています(本特集内、鬼塚論文p.174、野木論文p.178参照)。
そのような新薬や既存薬剤による副作用の把握や対応は、患者の薬剤歴やお薬手帳を確認することで気づくチャンスがあり、その“アンテナ”(「薬剤の副作用に注意する」という意識)がある医師ならば、見逃すことも少ないと思います。
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