オール沖縄!カンファレンス|レジデントの対応と指導医の考えVer.2.0・24
「低K血症+脱力発作」を繰り返す患者
吉田 舞
1,2
,
篠原 正樹
1,3
,
今村 昌幹
4
,
徳田 安春
5
1前沖縄県立八重山病院内科
2現神戸大学医学部附属病院糖尿病・内分泌内科
3現沖縄県立北部病院
4沖縄県立八重山病院内科
5臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄センター
pp.1678-1682
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201824
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CASE
患者:33歳、男性
主訴:歩行困難。
現病歴:来院当日の朝起床時より両下肢の脱力があり、歩行困難のため救急車を要請した。来院前日までは普段通り歩行可能だった。来院1カ月前にも下肢の脱力を認めたが、30分ほどで自然軽快した。来院2日前にビール・泡盛を10杯ほど飲んだ。下痢はなく、食事は普段通り摂取していた。外傷のイベントや先行感染はなかった。
既往歴:3年前に腰椎ヘルニアの手術歴あり。1年前の腰椎MRIで異常なし。
内服薬:なし。市販薬、漢方、サプリメントもなし。
家族歴:特記事項なし。
生活歴:普段はほとんど飲まないが、来院2日前は忘年会のため飲酒。現在喫煙20本/日。
身体所見:血圧155/80mmHg、脈拍数97回/分、呼吸数25回/分、SpO299%(室内気)、体温37.0℃。
●頭頸部 明らかな異常所見なし。
●胸部 心音整、心雑音なし。呼吸音清。
●腹部 腸蠕動音正常、圧痛なし。
●四肢 下腿浮腫なし。徒手筋力テスト(MMT);両上肢挙上可能だが、MMT4と低下あり。
腸腰筋2/2、大腿四頭筋1/1、大腿屈筋1/1、前脛骨筋5/5、腓腹筋5/5、長母趾伸筋5/5、長母趾屈筋5/5(MMTに左右差はなし)。深部腱反射・膝蓋腱反射+/+・アキレス腱反射+/+、Babinski反射-/-、足クローヌス-/-。感覚障害なし。脳神経学所見に異常なし。
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