特集 オンコ・ジェネラリスト—「がん」に強い総合診療医をめざして
【がん診療の進歩Q&A】
外来で「がんサバイバー」を診るポイントは?
高橋 都
1,2
1国立研究開発法人 国立がん研究センター
2がん対策情報センター がんサバイバーシップ支援部
キーワード:
がんサバイバーシップ
,
社会的役割
,
社会的処方
,
長期合併症
,
晩発障害
Keyword:
がんサバイバーシップ
,
社会的役割
,
社会的処方
,
長期合併症
,
晩発障害
pp.1265-1268
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201704
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Case
総合診療医の助言によってがん診断後の“びっくり離職”を思いとどまった一例
患者:53歳、女性。小規模会社の正社員として事務業務を担当。
既往歴:軽度高血圧で、総合診療医を受診している。
現病歴:市の検診で乳がんとわかり、がん治療医から術前化学療法を勧められた。本人の衝撃は大きく、「自分ががんになるなんて」「抗がん剤を使うなら、働けないから会社は辞めるしかない」と話す。総合診療医は、「治療中も働いている人は大勢いる。支持療法も進歩しているので、今は大きな決断をせず、化学療法をまず1クール受けて体調の変化をみてから考えたらどうか」と助言した。結果的に、副作用がさほど強くなかったので、在職のまま術前化学療法を完遂できた。
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