Japanese
English
特集 がんのリハビリテーション
現状と課題
Rehabilitation in patients with cancer:Current status and future issues.
大森 まいこ
1
,
辻 哲也
1
Maiko Omori(Maiko Matsumoto)
1
,
Tetsuya Tsuji
1
1慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
1Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine
キーワード:
がん対策推進基本計画
,
がん患者リハビリテーション料
,
がんのリハビリテーショングランドデザイン
,
がんのリハビリテーション研修会CAREER
,
がんサバイバーシップ
,
がんのリハビリテーションガイドライン
Keyword:
がん対策推進基本計画
,
がん患者リハビリテーション料
,
がんのリハビリテーショングランドデザイン
,
がんのリハビリテーション研修会CAREER
,
がんサバイバーシップ
,
がんのリハビリテーションガイドライン
pp.1125-1132
発行日 2014年12月10日
Published Date 2014/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200068
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はじめに
人口の高齢化と診断技術の向上により,わが国におけるがんの罹患者数は年々増加している.厚生労働省が発表した2010年のデータによれば,生涯でがんに罹患する確率は,男性で60%,女性で45%と,ほぼ2人に1人という高いものであった1).また,早期診断や治療法の進歩によって死亡率は低下している.2003〜2005年にがんと診断された人の5年相対生存率は男性55.4%,女性62.9%となっている1).
このように,高い罹患率,生存率によって,がん生存者の数は年々増加し,がんが“不治の病”であった時代から“がんと共存”する時代になったいま,がん患者に対するリハビリテーションの重要性に対する認識は広まってきており,そのニーズは高くなっている.
2008年に,本誌の特集「がんのリハビリテーション最前線」において,辻は「現状と今後の動向」をまとめた2).その後の6年間にわが国のがんのリハビリテーションは,さまざまな動きや取り組みによって大きく進歩したといえよう.本稿では,主に2008年からの6年間での動向を中心にまとめる.
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