特集 オンコ・ジェネラリスト—「がん」に強い総合診療医をめざして
【治療に関わる!連携する!】
「非がん治療医」に必要な抗がん治療の知識とは
東 光久
1,2
1福島県立医科大学 白河総合診療アカデミー
2白河厚生総合病院 総合診療科
キーワード:
治療目標
,
RECIST
,
CTCAE
Keyword:
治療目標
,
RECIST
,
CTCAE
pp.1217-1220
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201687
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がん患者の治療目標
どんな診療でも、「治療目標」が存在する。がん診療においては、特に重要である。治療目標を決めるうえで重要な要素は、がん種と病期、年齢や全身状態(performance statusなど)、併存疾患(肺気腫、慢性腎臓病、糖尿病など)とともに、患者の価値観・人生観である。
がんという病は、患者の人生の一部であって、決してすべてではない。つまり、がんのために人生を生きるのではなく、がんという病を抱えながら患者自身の選んだ思う道を生きていくのである。治療は、その方向性に沿った形で位置づけられるべきである。したがって、患者が自身の価値観・人生観に基づいた道を歩むためには、時として抗がん治療を必要としない場合があっても、あながち否定されるべきではないように思う。
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