特集 この薬だけは押さえておきたい! 総合診療医のためのSpecialist Drug 40
【総論】
プライマリ・ケアのための臨床薬理“再”入門—薬物治療のスキルとリテラシーの基礎
植田 真一郎
1
1琉球大学大学院医学研究科 臨床薬理学
キーワード:
薬物動態
,
吸収
,
分布
,
代謝
,
排泄
,
シトクロムP450
,
CYP
,
薬物トランスポーター
,
相互作用
,
併用注意
,
用量調整
Keyword:
薬物動態
,
吸収
,
分布
,
代謝
,
排泄
,
シトクロムP450
,
CYP
,
薬物トランスポーター
,
相互作用
,
併用注意
,
用量調整
pp.888-899
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201559
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
実践的な薬物治療学=「臨床薬理学」のススメ
「臨床薬理学」の講座はほとんどの医学部には存在しないので、たいていの医師や医学生にとっては“薬理のようなもの”かもしれない。実はぜんぜん違っていて、薬物治療全般に関して、処方する医師が知っておくべき理論であり感覚であり、きわめて実践的な「治療学」である。
臨床薬理学という名称は比較的新しいが、欧州では「Materia Medica」の名で数百年前から存在した。筆者は、もともと大学病院の内科で学んだが、診断や治療は横断的に学ばないと役に立たないと感じ、さらに研修医の時、薬剤の理論的な選択や用量設定について、当時は参考となる文献も少なく困っていた際、臨床薬理の教科書に出会い勉強を始めた。
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.